呼吸器疾患 川越駅徒歩1分の内科 川越中央クリニック

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風邪症候群(上気道炎)

風邪は万病のもと

鼻腔から咽頭までを「上気道」と言います。ここにウィルスや病原微生物が感染し、急性の炎症を引き起こす疾患の総称を「風邪症候群」と呼びます。

この炎症が気管、気管支、肺などの下気道にまで及ぶと「風邪をこじらせた」状態となり、二次的に気管支炎や肺炎などを起こします。乳幼児や高齢者などでは、命に係わる重篤な状態となることから「風邪は万病のもと」と昔から言われています。

症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咽頭痛を主体として、発熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振などが見られます。さらに咳や痰が出る場合には、下気道にまで炎症が進んでいます。
時に、嘔吐や下痢などの胃腸症状を伴うことがあります。
また風邪に似た症状を示す疾患の中には致死的な病気もありこの鑑別が非常に重要となります。
風邪か風邪様な症状を示す疾患かをしっかりと医療機関で鑑別してもらいましょう。

致死的な風様症状を示す疾患:

感染症 非感染症
急性咽頭蓋炎
深頸部膿瘍
  • 扁桃周囲膿瘍
  • 咽後膿瘍
  • Lemierre症候群
  • Ludwigアンギーナ など
狭心症
急性心筋梗塞
頸動脈解離
椎骨動脈解離
くも膜下出血
解離性大動脈瘤

風邪をひいてしまったら

風邪症候群の原因となるウィルスは200以上あり、風邪の予防には、

  • 風邪をひいている人に近づかない
  • 手洗い、うがいの励行
  • 十分な休息とバランスの取れた食事
  • ビタミンCの摂取
  • リンパ節を温める

風邪の薬物以外の治療と予防

亜鉛

コクランレビューによりますと、発症後24時間以内に摂取を開始しますと平均1日間有症状期間を短縮でき、7日後に症状が残っている可能性も約半分になるということでした。予防的に毎日飲むと風邪をひく頻度が3分の1ほど減り、学校を休む日数や抗菌薬を処方される頻度も減ったということです。主な副作用は、美味しくないこと(bad taste)と吐き気です。
内服するのなら、市販のサプリメントを摂取することになります。最適な投与量は判っていませんが、風邪症状の短縮には75mg/日以上、風邪の予防には1日10mg程度が必要なようです。ただし、米国National Institutes of Health(NIH)によると亜鉛の1日摂取量が150~450mgになると、体内の銅動態の低下や鉄機能の変化、免疫能の低下、HDLの低下といった慢性的な影響に関与するとされ、成人では1日の亜鉛摂取量40mgまでを許容量としています。

ニンニク

ニンニクの成分であるアリシンのサプリメント(1カプセル180mg)を毎日内服しますと、12週間でプラセボ群と比較してかぜの罹患回数が優位に低かったというランダム化比較試験があります。

ビタミンC

1日200mg以上を毎日摂取していると、風邪に罹患した際に有症状期間がわずかに(10%前後)短くなるとされています。
寒冷地で短期間、激しい身体ストレスがかかる際にビタミンCを摂取すると、風邪にかかる割合が半分程度になると報告されています。

水うがい

国内でかぜの予防効果を検証するランダム化比較試験が行われました。結果は、水うがい群は対照群よりも30日間の風邪の発症率を36%減らしたというものでした。意外にもヨードうがい群の風邪の発症率は対照群と変わりありませんでした。この研究のうがいの介入方法は「1回当たり20mLの水で15秒間3回続けて行い、これを1日3セット以上」というものです。

インフルエンザとの違い

病原ウィルスの種類が違い、症状なども異なります。インフルエンザは「流行性感冒」とも呼ばれます。

慢性咳嗽(長引く咳)

咳は持続時間により3週間未満であるならば急性咳嗽といい、3~8週間持続するものを遷延性咳嗽、8週間以上持続する咳は慢性咳嗽と分類する。

急性咳嗽は上気道炎やウイルス疾患による急性感染症が主体であり、遷延性咳嗽も感染症が主体である。しかし8週以上持続する咳、すなわち慢性咳嗽は原因の中には危険な疾患が隠れている事があるので注意する。

慢性咳嗽をおこす原因としては感染後咳嗽、結核、喘息、咳喘息、アトピー咳嗽、咽頭アレルギー、副鼻腔気管支症候群(SBS)、上気道咳症候群(UACS)、胃食道逆流症、慢性気管支炎(COPD)、肺癌、間質性肺炎、心不全、薬剤性、誤嚥、心因性習慣性咳嗽、百日咳、非定型抗酸菌症、肺アスペルギルス症等がある。

まずは、結核の可能性を検討し、肺癌、間質性肺炎、心不全を検討する。
発熱・血痰・体重減少の有無が重要である。

肺癌

慢性咳嗽の原因となる肺癌は通常の場合、中枢気道に病変を有している。胸部レントゲンでは肺門部、縦郭リンパ節、気管支の狭窄、無気肺に注意する。

肺・気管支結核

胸部レントゲンで肺に病変が出ていれば診断はしやすいが、肺門リンパ節結核の気管支への進展例では 肺野に所見がなく正常像を示すので注意が必要である。したがって微熱や体重減少がある場合は喀痰抗酸菌検査を実施する。

間質性肺炎

肺野下部にfine crackleを聴取できる。胸部レントゲンでは両下肺野中心に淡い網状陰影を認め、下肺野の容積縮小を求めることがある。

心不全

聴診では心音Ⅲ音、視診では頸静脈の拡張、胸部レントゲンでの所見等により診断(心不全の章に詳記)

喘息

聴診でwheeze(連続性雑音 呼気主体)、呼気延長、胸部レントゲンは正常、スパイロメトリー検査で閉塞性障害所見、β2刺激薬での気道閉塞の可逆性の確認、ピークフローテストでは1秒率とよく相関する。血液検査では好酸球上昇、血清総IgE上昇、特異的IgE抗体高値、喀痰培養では好酸球増加を認める。(気管支喘息の章に詳記)

COPD

視診で樽状胸郭、口すぼめ呼吸、奇異英性呼吸、チアノーゼ、ばち指等、胸部鼓音、肺肝境界の下降、中心への心尖拍動の移動、肝腫大など、聴診では呼気時間延長、呼吸音減弱、胸部レントゲンでは肺の科膨張所見、横隔膜の平坦化等がみられる。呼吸機能検査では1秒量の低下、1秒率の低下、残気量の上昇、残気率の上昇、全肺気量増加、肺活量は低下、動脈血ガスPaO2低下、PaCO2上昇、A-aⅮO2上昇、フローボリューム曲線では下に凸の形態を示す。

上記を否定した場合、レントゲンに異常がない咳嗽は 咳を主体にした鑑別を実施する。

慢性咳嗽の診断フローチャート

成人の遷延・慢性咳嗽の診断

咳喘息

慢性咳嗽の原因疾患として、本邦では約半数を占める。診断基準は「喘息を伴わない咳嗽が8週間以上続き、聴診上wheezeを聴取せず、気管支拡張薬(β2刺激薬など)が有効なもの」である。咳嗽は夜間から早朝にかけて好発し、気道過敏症の亢進を認める点などは、喘鳴を伴う典型的な気管支喘息と同様であり、咳嗽のみを症状とする喘息の亜型と言える。無治療または気管支拡張薬のみによる治療では、4年間の観察で約30%が典型的喘息に移行する。
したがって、治療の主軸は典型的喘息と同様、吸入ステロイド薬(中用量~高用量)や長時間作動性β―刺激剤を使用する。

胃食道逆流症

咳嗽は食後・就寝後に好発、上半身前屈により増悪する。
治療は、PPI±消化管運動賦活薬である。2週間程度で奏功することも多いが、4~8週間の治療を有することもある。

副鼻腔気管支症候群

慢性副鼻腔炎と慢性下気道疾患(非喫煙関連の慢性気管支炎、気管支拡張症、びまん性汎細気管支胃炎)が合併している状態である。通常、慢性下気道感染を生じ、湿性咳嗽を呈する。 マクロライドの少量持続投与(エリスロマイシン400mg/日)。
クラリスロマイシンは、エリスロマイシン無効例のみ使用する。

喉頭アレルギー

鼻や口腔より吸入された抗原により喉頭粘膜に生じる。季節性または通年性のアレルギーであり、主症状は乾性咳嗽と咽喉頭異常感である。
治療は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬の内服である。

アトピー咳嗽

臨床症状や血液検査所見(末梢血好酸球増多、IgE高値など)は咳喘息と類似しているが、気管支拡張薬が無効な疾患。本症における好酸球性炎症は、咳喘息と異なり中枢気道に限局しており、病態は喉頭アレルギーに近い。
抗ヒスタミン薬が有効、吸入ステロイド薬も有効である。将来、喘息に移行することはない。

慢性咳嗽の検査

  • 胸部X線正・側面の2方向撮影。
  • 喀痰の外観の観察、一般細菌塗沫と培養、抗酸菌塗沫と培養、細胞診、細胞分画(好中球や好酸球比率)を検査する。
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)を疑う時はスパイロメトリーを行う。
  • 必要に応じて血液検査(末梢血一般と白血球分画、CRP、血沈、総IgE、特異的IgE、KL-6、BNP等)を行う。

喘息(気管支喘息)

喘息には小児喘息(15歳までに発症)と大人の喘息があります。大人の喘息は、小児喘息が治りきらずに再発症するものと、新たに発症するものがあります。最近では、この大人の喘息が増えています。

喘息は、遺伝子による個体因子とアレルゲンなどの環境により、気道に慢性的(持続的)な炎症が生じ、この炎症が繰り返しおこることによって気道粘膜が過敏となり気道の内部がむくみ狭窄、咳・喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難を引き起こします。

喘息発作の代表的な症状は、呼吸困難になります。気道が狭くなっているために呼吸が「ゼイゼイ「ヒューヒュー」と音がします。また、激しい咳や痰が出ることも特徴です。

喘息にはアレルギー性のものと非アレルギー性のものがあります。小児喘息はそのほとんどが環境アレルゲンに対する特異的IgE抗体が存在するアレルギー性で、大人の喘息は特異的IgE抗体が存在しない非アレルギー性が多くなります。

増悪する因子としては、大気汚染、運動・過換気、感染、喫煙、飲酒、刺激物の吸入、気象、ストレス・激しい運動、月経・妊娠、薬物、鼻炎などがあります。

喘息を疑わせる病歴

  • 2〜3週間以上の長引く咳
  • 過去に繰り返す咳の既往
  • 全く症状が出ない時期、時間帯の存在
  • 夜に多い咳、咳で目覚める、あるいは眠れない
  • 発熱はない
  • 花粉症や鼻炎などのアレルギー疾患に以前から罹患している
  • 喫煙、もしくは間接喫煙
  • 室内犬、猫などのペット飼育
  • 労作によって息切れし、咳き込むことがある
  • 家族歴

治療とセルフケア

治療は、重症度に合わせて薬を決めていきます。長期管理薬と発作治療薬に大別されます。

  • 長期管理薬(コントローラー):発作予防のために、普段から使っておく薬
  • 発作治療薬(リリーバー)  :発作時に使用する薬、吸入して速やかに効果が出る

長期治療薬

長期治療薬は発作を予防する吸入ステロイド薬が第一選択となり、8割以上の方がこの吸入ステロイド薬で症状は緩和します。吸入ステロイドの普及により、喘息死は減少してきました。

長期管理薬(コントローラー)は上位の方が効果と副作用のバランスが取れています、

  • 吸入ステロイド(ICS)
  • 長時間作用性β2刺激薬(LABA)
  • ロイコトリエン拮抗薬(LTRA)
  • テオフィリン
  • 長時間作用性抗コリン薬(LAMA)
  • 抗IgE抗体
  • 抗IL-5抗体
  • 抗IL-5受容体抗体
  • 抗アレルギー薬
  • 全身ステロイド

発作治療薬

呼吸の状態、動作の障害度、意識状態、%PEF、SpO2、血ガスにより発作強度を判定し、発作に対する治療を決めていきます。

治療ステップ

喘息の状態を、症状の頻度・強度によって分類することが重要になります。

  • 軽症間欠型 :症状が週1回未満、症状は軽度、短時間
  • 軽症持続型 :症状が週に数回(毎日ではない)
  • 中等症持続型:症状が毎日、発作治療をほぼ毎日行う
  • 重症持続型 :症状が毎日ある、しばしば増悪する

セルフケアは気道を刺激しないことで、マメに掃除をして原因となる花粉、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などは除去、室内を清潔に保つようにします。喫煙と受動喫煙は避け、ストレスもなるべく軽減しましょう。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

COPDとは

遺伝的な要因に加え、有害物質を長期に吸入することによる肺の炎症の結果、気道の狭窄・痰の増加等によって気管支の内側が狭くなり空気の流れが悪くなり呼吸困難や慢性の咳・痰を特徴とする疾患です。また、これらの症状に乏しいこともあることから、注意が必要です。

さらに有害物質により蛋白分解酵素が活性化され肺胞が溶けてなくなることで、肺の中に穴が空いていきます。これを「肺気腫」と言います。

従来は、「慢性気管支炎」と「肺気腫」と別に定義されてきましたが、現在ではこれらを総称して「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」と定義しています。

原因

日本ではCOPDの原因の90%がタバコによるものとなっており、喫煙者の15〜20%に発症します。40歳以降に発症することが多く、加齢とともに増加します。日本人の死因の第10位になっています。

肺気腫が進むと肺に弾力がなくなり、息を吸うのは吸えるが、吐くときに困難を感じるようになります。

  • 息を吐ききれない、吐き切っても肺に空気が残る
  • 少しずつ吐ききれない空気が溜まってきて肺
  • 勢いよく吐こうとすると気道が閉塞して吐けない

以上の結果、酸素不足を生じて息切れが起こります。

症状

慢性の咳嗽、喀痰、喘鳴(ゼンメイ)、進行性の呼吸困難があります。進行すると体重減少、肺性心による症状、精神症状(抑うつ、不安)などがみられることがあります。

COPDは肺だけにとどまらず、虚血性心疾患や骨粗鬆症、糖尿病など全身のさまざまな病気を引き起こします。また、普通の人に比べて10倍肺癌になりやすいと言われています。

COPDの重症度

  • 0:激しい運動をしたときだけ息切れがある
  • 1:平坦な道を早足で歩く、あるいは緩やかな上り坂を歩くときに息切れがある
  • 2:息切れがあるので、同年代の人よりも平坦な道を歩くのが遅い、あるいは平坦な道を自分のペースで 歩いている時、息切れのために立ち止まることがある
  • 3:平坦な道を約100メートル、あるいは数分歩くと息切れのために立ち止まる
  • 4:息切れがひどく家から出られない、あるいは衣服の着替えをする時にも息切れがある

検査

COPDは息がうまく吐き出せない疾患です、このためスパイロメーターという器具を使い肺がうまく働いているかを調べます。その他に問診や胸のレントゲン撮影、血液検査などを行い診断します。

COPDでは心臓に負担がかかることもあり、虚血性心疾患の合併が多いため、心電図や心臓超音波検査などが実施されることもあります。また、慢性的な酸素不足(慢性呼吸不全)には、パルスオキシメーターを用いた動脈血酸素飽和度を測定します。

治療の目標

COPDの治療・予防において、最も大切なことは「禁煙」です。喫煙をしている限り、必ずCOPDが進行します。

禁煙以外のCOPDの治療法は薬物療法と、理学療法や栄養療法といった非薬物療法になります。

主に可逆性のある気道病変に対して薬物療法を行い、抗コリン薬とβ2刺激薬が2本柱です。

喘息疾患の合併が考えられる場合には吸入ステロイドの使用も検討されます。

COPD治療薬

  • 長期抗コリン薬・副交感神経遮断薬
  • 長期β2刺激薬)…単剤で用いるよりは、吸入ステロイドや長期抗コリン薬との合剤で用いられるケースが多い。
  • 抗コリン薬・副交感神経遮断薬+長期β2刺激薬(合剤)
  • 吸入ステロイド+長期β2刺激薬(合剤)

非薬物療法

  • 下肢筋力訓練
  • 栄養補充(やせないように)
  • ワクチン接種
  • 在宅酸素療法(低酸素があるようなら)

捕捉

COPDの患者さんは、息を吐きにくいところを無理して吐いているために、呼吸をしているだけで健康な人よりも1.2〜1.5倍くらい多くカロリーを消費しています。

一方で、高齢になるほどに食が細くなり、だんだん食べる量が減ってきます。するとカロリーは消費するため、だんだん痩せてきます。カロリーを作り出すために脂肪を燃焼、脂肪がなくなると次に筋肉を異化、生活に必要な筋肉が消費され減ってしまうためにADLが低下します。骨塩量が低下し、転倒・骨折・寝たきりのリスクが増加します。

以上のような理由から、痩せたCOPD患者さんは予後が悪いとされています。トレーニングで筋力増強を図ると同時に、栄養素も重要となってくるのです。

川越中央クリニック 診療時間

診療時間
9:00 ~13:00
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午前 9:00~13:00/午後 15:00~19:00
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水曜日、土曜日午後、日曜日、祝祭日
標榜科目
内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、糖尿病内科、神経内科、アレルギー科
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お車でお越しの方
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